元研修生から、活動資金の調達が難しくなってきている
という話をしばしばききます。
国際的な資金提供団体等が、援助先をアジア地域から
アフリカ地域に移行して行っていると。
スリランカ中部の町、キャンディを拠点に、45年間、
紅茶プランテーションの労働者の権利を守る活動をしてきた
NGO・サトヨダヤも活動資金の確保が難しくなり、
やむなく活動を縮小してきました。
2014年12月、一大決心をしました。
研修センターの一部を改修し、旅行客を受け入れることに。
その収益を、紅茶プランテーションでの活動に使おうと。
活動を縮小する中でも、教育プログラムは継続してきました。
イギリス植民地時代から200年間、
紅茶プランテーションで生まれた子は、
プランテーションで育ち、働き、結婚をし・・・ということが
続いてきました。
プランテーションの外で自立して生きていくために、
教育は重要。
スリランカの教育は無料、11年生の修了時に
全国統一試験を受けます。
試験に合格すれば、進学することができます。
とはいえ、大学の数が少ないため、
教育環境に恵まれないプランターションの子どもたちが
大学進学をすることは、正直、容易くありません。
しかし、職業別の専門学校などに入学することができます。
そこで知識や技術を身につけて、
プランテーションの外で、安定した職を得ることができます。
ただプランテーションから抜け出すことができても、
残された家族や友人たちが置かれた状況は変わりません。
ですから、プランテーション産業界の不公正なシステムを
変革する人を育てていくことが、サトヨダヤのミッションです。
研修センターを観光客向けの宿泊施設とし、
収益事業を行うことについては、
サトヨダヤの中でも様ざまな意見がありました。
しかし「まだまだミッションを達成できていない、
どうにかして活動を続けていきたい」と、決断しました。
経営については全くのシロウト、手探りでのチャレンジです。
ホテル予約サイトに情報を載せて、
シーズン中はそこそこお客さんが来るようになりました。
しかし、オフシーズンはお客がゼロという日も少なくなく、
さほど収益はあがりません。
今後の活動をさらに縮小せざるを得ないかな、、、とのこと。
スリランカへご旅行の方、キャンディへ行かれる方
ぜひサトヨダヤに宿泊して、
活動を続けるための一助となってあげてください。
キャンディの町の中心からもあまり遠くありません。
バルコニーからはキャンディの町が一望できます。
キャンディ名物の坂を上らなくてはなりませんが、
三輪タクシーを使えば大丈夫。
キャンディにはホテルやゲストハウスがたくさんありますが、
サトヨダヤは歴史があるので、
運転手さんに「サトヨダヤ」と言えば、すぐにわかります。
大きな荷物さえなければ、炎天下でなければ、
歩いて坂を上るのもオススメです。
すれ違う地元の人たちが「頑張ってるね!」と
笑いかけてくれるから。
宿泊費はリーズナブルです。部屋はキレイ、清潔!
改修して間もないから、、、というだけではありません。
代表、クリスティン神父の教えによるものです。
サトヨダヤには常時、紅茶プランテーション出身の若者
数人が宿泊しています。
キャンディの町中にある職業専門学校に通うためです。
若者たちは、時間があれば、朝食の準備を手伝い、
案内係をし、後片付けや清掃を行います。
クリスティン神父は彼らに次のように教えています。
「掃除をするということは、
ただほうきで掃けばいいというものではない。
キレイにする、清潔を保つという目的に照らして
その状況において何をすべきかを考え、
行動しなければならない」
「善良であるだけではダメ。
特にプランテーションの外で生きて行くなら。
周りの人たちに認めてもらわなければならない。
そのために、ふさわしく行動できる人にならなければ」
こんなことをいう神父さん、厳格な人だと思うでしょ?
でも、クリスティン神父はハンチング帽を愛用し、
短パンを履いていることもあって、一見して神父とはわかりません。
朝7時前から食堂に詰めて、空いた食器を下げ、テーブルを拭いて・・・・、
くるくるとよく働きます。
『どんなことでもいい、ここにいる若者たちに、
自分の中に、人とは違う何か光るものを持ってほしい。
ものすごい特技じゃなくていい。
例えば 一所懸命はたらく ということだっていいんだ』
こんなことも言っていた神父、それを自ら実践しています。
キャンディに行ったら、ぜひサトヨダヤをご利用ください!
クリスティン神父やサトヨダヤのスタッフに声をかけて、
エールを送ってあげてください!
お昼時にバルコニーでお弁当を食べている人がいたら、
きっとサトヨダヤのスタッフです。
声をかければ、紅茶プランテーションの現状について
教えてくれるでしょう。
ダブルの部屋 23$〜、写真は眺望のよい部屋なので35$
家族向けの部屋 26$〜、写真は眺望のよい部屋なので46$
谷側の部屋でなくても、共有スペースから眺望を楽しめます
全室温水シャワー付き
朝食はテラスで、お昼にはサトヨダヤのスタッフがいるかも!職員Y